[ 軋 む ]
流れ続ける不協和音が耳に響き
涙ばかり零す 心が痛い
振り回される無機質な言葉
手のひらに零れた
俯いたまま囁く想いなんて
だれかに届くはずもないよ
求める気持ちばかり
この暗闇で蠢いて
傾いてゆく白い階段
崩壊の音は いっそ心地よく
積み重なった瓦礫は
あのそらに到底及ばない
それでも
崩れ落ちた石くれは
変わることなく昇る陽に
しろく輝き
とくん、と鳴った、音を
ああ ぼくだけがしっている
( 2008.01.11 Friday )